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森のつぶやき

令和6年度の山林境界調査について

2024-09-27
森林組合の中にあって「山林の境界調査」を行う、森林経営課境界調査室は「山の境界設定」に特化したセクションです。
現在3名で、単年度ごとに山の境界調査を市内各所で行っています。
山林の境界については、「先代は知っている」「以前聞いたことがあるが忘れた」「だいたいの場所位ならわかる」等々、大切な個人資産ではありますが、山に対する関心は木材の価格低下もあって、以前に比べ希薄となっているのが現状です。
境界調査室では、十数年に渡り「山の境界調査」を実施しています。
効果として、森林所有者の特定(誤伐防止)、山林施業と活用を促進し伐期を迎えた森林資源の有効利用を行う、切り出し運搬に必要な林業専用道、作業道の設置などに役立っています。
令和6年度の取組として、市内3地区(大代町・久利町・五十猛町)で山林境界調査約100haを計画し、9月3日から6日にかけて各地区で関係者説明会を行ったところです。出席者の中には、広島・山口から帰省の参加もあって、どちらかと言えば、地元より遠方の方の関心が高かったように感じています。
そして境界調査の方法も、「現場を踏査による境界調査方法」から、「微地形図(レーザー測量赤色立体地図)・航空写真・地形図を使用して境界を特定する方法」に変更することに致しました。
この方法は国・県も推奨しており、先にも言ったように「境界に詳しい方はいても、高齢で現場に行けない」といった状況は、「山林境界調査」だけでなく国が行う「地籍調査」においても同様であり、より詳細なわかりやすい資料を所有者に提供することで、境界を迅速に特定する方法(リモートセンシングと呼ばれています)に変更していく流れとなっています。

説明会では、赤色立体図、地形図を示しながら、各々の土地の場所、近隣の里道、水路のルートを聞きながら、所有者界を基本に図上でわかる方は境界を記入頂きました。また、PC画面上で立体図、写真を見比べ記憶をたどりながら、境界を示して頂くことも一部ではありますが出来ました。今後、資料精度を上げて戸別に伺う中、境界を決めて頂くようお願いする考えでおります。
いずれはこうした方法により単年度の山林境界調査面積を大きく伸ばし、組合の行う施業(活用)が大きく前進することが可能になるのではと期待しているところです。そして、山林の境界調査は今後実施される「地籍調査の資料」としても大いに役立つもの考えています。

森林経営課境界調査室 K.Y.


<山吹城跡>
出典:国土地理院撮影の空中写真(1961年~1969年)
現在の空中写真
赤色立体地図(2D)
赤色立体地図(3D)
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