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広葉樹の間伐

広葉樹用材生産林の間伐

 本数密度管理の効果または枝打ち効果によって、7m程度の枝下高が獲得されれば、その後は形質のよい収穫対象木がよい成長を続けられるように積極的に間伐を進めていくことが重要です。
 

広葉樹の間伐の進め方

・1回目(15年生頃)
 形質の悪い優勢木を中心に、優勢木の本数間伐率にして25%に近く、それを上回らない程度を、切り捨て間伐します(上層間伐)。
 この時に、まず形質のよい優勢木の中から将来の収穫対象木を250~300本ぐらい、それらが均等に配置されるように選びます。間伐する木は、これらの収穫対象木の形質や成長に、早い段階から明らかにマイナス影響を与える度合いの高いものから優先的に選びます。したがって、優勢木で、かつ形質の悪いものが主な間伐対象木となります。
 広葉樹の間伐で注意しなければならないことは、収穫候補木の形質や成長にマイナスの影響を及ぼさない木は伐らないで残す、ということです。間伐によって林内に光が入るようにして、収穫候補木の幹に後生枝が発生するのを防ぐためです。
 すなわち、優良な形質の収穫候補木と、それらの木をサポートする多くの脇役をセットにした林分構造を作っていくのです。その意味で、収穫候補木に接した劣勢木は大事な存在です。このことは2回目以降の間伐についても同じです。この間伐をしっかりやっておかないと後々の間伐の自由度を狭くします。

・2回目(25~30年生頃)
 このころ、第1回の間伐と自然間引きで本数はha当たり2,000本ぐらいになっています。ここで、もう一度形質良好な優勢木の中から200本程度を収穫対象木として、それらが均等配置されるように選びます。そして第1回の間伐と同じように、収穫対象木の生育にマイナス影響を与える優勢木を中心に間伐を行います。
 この間伐では、優勢木の本数間伐率は35~40%とします。なお、形質優良な優勢木でも、お互いに接近していて、強く競争し合うものは、たとえどんなに優れていようともどちらかを伐ります。

・3回目(40~45年生頃)
 広葉樹用材として商品価値がでるのは胸高直径が30cmを超えてからです。3回目の間伐は、優勢木の胸高直径が30cmに達し、お互いに競争の生じたときに行います。この時の間伐は収穫を目的としますが、相対的に形質の悪い木を優先的に伐ります。この間伐に際しての優勢木の多くは収穫候補木であり、間伐の結果、収穫候補木は120本程度となるようにします。

4回目
 
胸高直径が40cmを超えた時に行い、70本ぐらいの収穫候補木が残されるようにします。それ以上は林分の閉鎖度合と収穫の必要性を考慮して適宜間伐収穫をあげ、本数が30本程度となったところで更新を考えればよいでしょう。
 広葉樹は5,000本以上植栽しても胸高直径が30cm以上の収穫木は200本以下、50cm以上のものは100本以下です。商品価値がでる胸高直径が30cm以上の木を200本近く、いかに形質良好に、早く確実に育てるかが広葉樹の間伐(密度管理と選木)のポイントです。

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